冬デジカメ
冬のデジカメの楽しみ
もしも、デジタルカメラのチョットいいヤツをお持ちなら、冬の夜を楽しむ良い方法があります。「チョットいい」というのは、デジタル一眼やハイエンド・デジカメのこと。そんなカメラは、ISO感度を変えたりバルブ撮影(シャッターを長く開けたままにしておく撮影)できるから、人間が見ている風景と違う写真を撮ることができる。必要なのは、もし持っているなら三脚、秒針のある時計、絶対に必要なのはフリースやダウンジャケットなどの防寒具など。
最初はサクッとスローシャッター
夜の空や街並などに向けてカメラをセットし、カメラのISO感度を目一杯まで上げたら、スローシャッターで撮影してみる。僕が撮影に使ったのはNikonのD80なので、ISO感度は3200、シャッター速度は30秒にした。そうすると、肉眼では真っ暗闇の空が昼間のようにブルーに、草木がグリーンに写る。シャッターボタンを押してから30秒後にカメラのディスプレイに画像が表示されるから、シャッター速度やISO感度、絞りを変えて撮影してみる。もし三脚がなければ、カメラを桟などにおいて動かさないようにしておきます。(突風や振動などで、カメラが落ちないような対策も忘れずに)
本番撮影
それを繰り返して、自分のイメージにピッタリの写真が撮れたら、アングルはそのままで本撮影。ISO3200なんて高感度で撮影すると写真にノイズが発生する(グラデーションがスムーズでなくザラザラとした写真になる)。だから、ノイズの発生しづらい感度になるようにシャッター速度を調節する。例えばISO3200で撮影した写真の明るさを、絞りを変えずにISO800の感度でとりたければシャッター速度を4倍の長さにすると近いイメージになる。僕の場合は感度がISO200をターゲットとした。
デジカメのスローシャッターは冬の夜向き
ISO感度を低めにしても、スローシャッターは撮像素子が熱を持つから、それもまた写真のノイズの原因になる。だから、気温が下がる冬の夜は撮像素子の温度が上がりにくく、スローシャッターで撮影するのにベストな季節。晴れも多く、夜空の星もきれいに見えるから、まさに一石二鳥。シャッターを押してしばらく待ち、カメラのディスプレイに肉眼とは全く違う風景が現れると、寒さもしばし忘れてしまう。普段は見ることのできない星の多さにも驚かされる。
防寒対策だけは忘れずに
上に掲載した写真は夜9時の一色海岸と深夜1時くらいの立石公園(神奈川県)。月の光のない夜に街灯の明かりと星の光に照らされた海岸。ここに書いたようなことは、写真を趣味にしている人にはもちろん知られていること。しかし、「デジイチを買ったけれど、最近はあまり使っていない」なーんて方がいたら、一度はお試しになる価値のある冬のヒトトキだと思っています。
冒頭にも書きましたが、防寒対策だけは忘れずに。スキーなどと違い、撮影は身体をあまり動かさないので身体をずっと冷やします。シャッターを開放したままにするレリーズなどをお持ちでなければ、手袋も重宝するはず。僕は、冬の海で手袋なしで2分間ほどシャッターボタンを押しっぱなし(D80はバルブ撮影の設定が30秒までで、それ以上は手押し。こんなときって、2分がモノスゴク長く感じるんですね。指先から寒さが伝わり、全身が冷えました)。いつか、夜空のきれいな場所に冬に旅行する機会があれば、ぜひレリーズを買おうと思っています。
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