レオナルド先生はやっぱり正しい。
スゴく有名なドローイング(素描)にレオナルド・ダヴィンチの「ウィトルウィウス人体像」がある。先日出演したNHKの「海外ネットワーク」でもイタリアの1ユーロコインの裏面に使われていることをチョットだけ紹介した。ほとんどの人が何らかの形でこのモチーフを見たことがあるかもしれない。
© Luc Viatour (CC BY-SA 3.0)
ダヴィンチは、人間の理想的なプローポションを考察しようとして、このノートを書いたようだ。日本版 wikipedia には
このドローイングはルネサンス期の芸術と科学との融和を、またダ・ヴィンチが人体比率に強い関心を持っていたことを端的に示すものである。さらにこの作品は人と自然との融合というダ・ヴィンチの試みの基礎となる象徴的な作品といえる。オンライン版『ブリタニカ百科事典』によると「ダ・ヴィンチは自身の解剖学の知識をもとに人体図を構想し、『ウィトルウィウス的人体図』を古代ギリシアの世界観における小宇宙 (en:microcosm) のコスモグラフィアとして描いた」としている。
「http://ja.wikipedia.org/wiki/ウィトルウィウス的人体図」より
なんて解説してある。
ボクがこのドローイングに興味を持ったのは、人間が住む家や道具、マジシャンが持つ四角いトランプさえもが、どんなふうに人間の身体に調和するのかを少し考えてみたかったから。トランプのサイズって世界的に見ても2種類ほどに統一されていて、ボクがよく使うのはポーカーサイズといって大きいほう。小さいのはブリッジサイズとよばれている。
このブリッジサイズ、女性もプレイすることから少し小さいサイズになっている。やっぱり、人間が使いやすいサイズなのか、クレジットカードやキャッシュカードとほぼ同じサイズだ。ボクの手の大きさには、ちょっと小さいし、お客さんやテレビカメラにとっては、少しでもサイズが大きいほうがマークや数字が見えやすいはず。だからボクはボーカーサイズを愛用している。
人間が使いやすいサイズ。それを持ったときに人から美しく調和して見えるサイズ。人間の歴史の中で自然に決められて来たサイズ。そんなトランプをつかって、マジシャンたちに考案されたカードマジックは、それこと星の数ほどもある。そんなことを想像してみると、ダヴィンチが人間の身体を「小宇宙」って解釈したのも、なんとなく理解できる気がしている。レオナルド先生はやっぱり正しい。まぁ、だれも間違ってるなんて、言ってないんだけどね(笑)。
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