フィジカルリリース ロンドン編
日本の「英国式リフレクソロジー」は本当に英国式なのか?
10年ほど前から街のアチコチで「英国式リフレクソロジー」という看板を見かけるようになった。足裏を揉むと、なぜ目がスッキリしたり、胃の調子が良くなるのか?
いろいろと調べたりすると、人間の身体には反射区というものあるらしい。それが手とか足の裏とかに集中しているらしく、足の裏を押すと身体の他の部位がラクになる、そんな理論だといわれている。
「…らしい」とか「…といわれている」など、ちょっと弱気な表現を使ったのは、鍼灸師の中には「肩がこったなら、肩揉めばいいじゃん。ナンで遠回りするんじゃ!」って怒っている別ジャンルの治療師の人もいるからだ。
そんな他人同士の議論に首を突っ込んで、サイトが炎上してもイヤだから、ここは日本人的に「まぁ、まぁ、穏便に、穏便に……」と言いながらキーボードを叩いていくことにする。(しばらくして気がついたが、このサイト、コメント欄ないしブログじゃないから炎上の心配なかった…)
効果の真偽を別として、僕がどうしても気になっていたのは「なぜ英国式」なのかっていうこと。前回にも書いたけど、「足ツボ」って語感からして中国三千年の歴史っぽい感じがする。僕がどこかで見た「足裏反射区表」なる図表も、大きな足に、赤、黄、青などの原色を使って岡本太郎先生のようなプリミティブな色彩で描かれていて、図表にイングリッシュ・グリーンが使われていないのも気にかかる。本当に英国式なのだろうか。
というわけでフィジカルリリースの第一回目は、「英国式リフレクソロジーは本当に英国式なのか?」。
まず、日本で英国式リフレクソロジーを受ける。前にも経験はあるけれど、今回は検証のためだから、一番時間の長いコース「足裏90分」を選んだ。全身マッサージでも90分は長いほう。全身に比べて小さい面積の足の裏を、そんなに長い時間押していられるのだろうか。疑問はまた新たな疑問を生む。
足をお湯につけたり、オイルの香りを選んだりした後、ツボ押しに入る。グイグイと片足をおして、次は反対の足、もう一度はじめの足にもどって、また次の足。長いコースは2往復していく手順のようだ。足裏が終わると、最後に膝からした足首にかけてホグしてくれる。ああ、気持ちいい。あっという間に90分終了。
よし!この感じを忘れないうちに英国へ。と、ここまで調子に乗ってキーボードを叩いていたら、けっこうな量になってしまった。「まぁ、まぁ、穏便に、穏便に……」と言いながら文字を打つと、まぁまぁな量を書ける(打てる)ことを発見したので、原稿の締め切りに追われる方は、ぜひお試しください。
というわけで、次回につづきます。フィジカルリリース 3 ロンドン編 下 を読む
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